森とすまいの会では、木材をどのようなかたちで考えているか一度じっくり勉強する機会を設けたいと思っていました。そこで今回、榊原商店をお借りして、土場の見学も兼ねながら座学のサロンとなりました。
最初、土場で榊原さんから60年生の丸太と90年生の丸太を見せてもらい、同じ太さでも年輪のつまり方が違うことを説明してもらいました。また、葉枯らしをした材と、していない材を参加者に持ってもらい、葉枯らしの効果を体感してもらいました。
一本の丸太からどのような材木がとれるか、材木の大きさをどのように測るかなど、具体的な話を製材の天野さんからしていただき、基本的な知識を身につけた後、室内での勉強会となりました。
一件の家に使われる材木の量、また、工事にしめる木材費の割合など、メンバーの大屋さんの家を例に説明をした後、一般に流通する木材と森とすまいの会で使っている木材の流れを比較しながら、今の「山」の状況を経済の面からお話ししました。現状の林業が一般流通の中では成り立たなくなっていること、一般的な市場に頼らない「顔が見える関係」を築きながら木材を使っていくことによって、より良い材が適正な価格で住まい手の元に届き、かつ、林家へも材価を還元していけることがわかって頂けたのではないかと思います。