第28回住まいづくりサロン
「山の伐採見学会」
日 時 :2003年12月13日(土)
場 所 :伐採現場 森町三倉
出席者 :大人34人 子供9人 犬1匹



 第28回サロンは、毎年恒例の木の伐採見学会を森町三倉の山で行いました。これまでの山の見学会は人工植林された杉の伐採見学でしたが、今回は、自然林の中で育った実生(みしょう)の推定100年以上の桧の伐採に立ち合わせていただきました。山主の甚沢さんの先代から引き継いだこの山の経緯の話の中で、以前は雑木林であったこと、そしてその雑木が椎茸栽培利用のために桧を残して伐採された時代があった話を聞かせていただいたあと、素材生産者の西尾材木の職人さんの手でいよいよ伐採に入りました。
 実生の桧は、これまでに人間の手が入らなかったため、人工林と比べて年数の割には太くなく、少し見劣りはしますが、伐採された後に木の年輪を見ると、育ち初めの30年程の年輪が肉眼では確認できないほどの細かさであったり、周囲の雑木が伐採された時期には、年輪の開きも大きくなり、のびのびと二酸化炭素を吸収しながら育っている様子が、説明を受けながら確認できました。
 自然の木に、その木の育った時代の様子が年輪に刻み込まれている事に、皆さんも感動していただけたのではないでしょうか。
 甚沢さん、西尾さん、そして天野さんありがとうございました。

〈感想カードの紹介〉
  1. とても興味深い経験をさせていただき、有難うございました。年輪の緻密な美しさが印象的でした。また、猪鍋等大変美味しくいただきました。材木となっては判らない木や山の不思議さを見ることで、建物を見る目も変わっていく気がします。
  2. 自然の偉大さを感じました。私たちが生きていく上で、多くの命を奪わなければいけないことを再確認しました。木材一つひとつも大切にして家づくりをしようと思いました。
  3. 山の美味しい空気、美しい景色、自然そのものを感じる木々の息づき。すべてを体感しながら100年以上もの桧の伐採を目の前で見ることができ、静かなそして深い感動が湧き起りました。山で食べる食事のおいしいこと!桧の良い香りに包まれ、幸せな一日を過ごすことができました。ありがとうございました。
  4. 目の当たりに伐採現場を見せて頂き、自然と時代を生き抜いてきた木の迫力に感激した次第です。100年近く経つ木が一瞬のうちに切られてしまうにも、寂しく感じると同時に、その木を使って私達の大切な家を建てさせてもらうんだと思うと、愛おしく思います。
  5. 家作りの出発点、木のふるさとを訪れて林業に携わる方々の楽しいお話を聞くことができ、木の家へのあこがれが一層強くなりました。ぜひまた来年の秋にこの場所へ来たいです。ありがとうございました。