今回の会場は、24坪の小さな住まい。昨年末に完成し、暮らしを重ねたのは約半年。この住まいを会場に、見学会を開催しました。最初に設計者から計画の経緯、住まい手の方の「人となり」や「想い」をお話しました。
竣工間もない住まいですが、まるで以前から其処に在ったような、不思議な趣と佇まいが有ります。何故でしょう。
物としての住まいではなく、確かな暮らしが、其処で繰り広げられているからでしょうか。
・ 住まい手の方と最初に敷地を訪れた時、この敷地は竹林だったこと
・ ご主人自ら、中古のユンボを買い求めて開墾を行ったこと
・ 住まい手自らが、塗装工事やタイル貼りなど一部工事に参加して創り上げたこと
・ 一見工事途中に見える壁、床、建具等は、これから住まい手自らが楽しみながら工事を進めて行く予定であること…
住まいに対する住まい手との関わり方が、極めて濃密です。誰もが、こうした暮らしや生き方を真似することは難しいかも知れませんが、住まいを訪れ、空間の中に身を置くことで何かを感じることが出来たのではないかと思います。