第51回住まいづくりサロン
「庄内町集会所 完成見学会」
日 時 :2009年3月14日(土) 13:30〜15:00
場 所 :浜松市西区庄内町 庄内町集会所
出席者 :大人15人・子供4人



 2月中旬に完成した「庄内町集会所」の完成見学会を行いました。庄内町集会所は、1階床面積55坪、小屋裏を利用した2階部分を合わせて65坪の、ほぼ平屋に近い建物です。柱や梁などの構造材のほとんどは天竜杉、内装もしっくいや杉板で仕上げています。
 集会所は、お祭りや総会など各種イベントの際に使用する広さ46畳の大ホールを中心に、各種会合のための10畳の和室2室、キッチンコーナーのあるゆったりとした玄関ホール、庄内町の歴史を記憶にとどめるメモリアルホール、事務室等からできています。
 最大の特徴は、9.1m×7.3mの大ホールの屋根を支える小屋組です。直径33cm、長さ8mと6mの、5本の「松の野物」と独立柱で支えられている大空間は、迫力を感じていただけたようです。
 建物概要の説明、建物内の見学の後、車座になって質疑応答を行いました。庄内町自治会長の佐藤さんからは、町民の皆さんが喜んで使ってくださっている様子、大工棟梁の松下さんからは、野物を刻んだ時の苦労話などを聞かせていただきました。また、材木屋の天野さんからは、12cm×15cm、長さ7mの登り梁を50本、用意するのが大変だった話なども聞くことができました。
 木造で造った集会所の良さを、十分にわかってもらえたのではないかと思います。

〈感想カードの紹介〉

  1. 建物に入った瞬間に、杉の香りがしてとても心地よかったです。時間がたてばたつほど味の出てくる建物だと思いました。
  2. 地元材を使った集会所は、めずらしいと思います。今後、公共の建物等、どんどん地域材を使用した建物が増えていくといいなと思います。
  3. 松の野物はやはり圧巻でした。集会所というより古民家みたいで、町内の人にとっては、懐かしさを感じる、第2の我が家のような気分になるのではと思いました。ある意味、贅沢な建物だという気がしました。
  4. 中に入った時、木の香りが充満する建物だなと感じました。値段も飛び抜けて高いわけではなく、素材も造りもいいと思います。最近環境に興味を持つ人が多くなり、木の家を建てようとする人が増えてきました。身近に木造の集会所が建てられると、いいPRとなって、地元の木を使った家が増えてくると思います。木材の素材の良さを前面に出したいい建物だと思いました。