第67回住まいづくりサロン
「陶芸家を訪ねて」
〜志戸呂焼きの窯元見学〜

日 時:2012年10月13日(土)13:00〜15:00
場 所:島田市志戸呂 質侶窯 細井陶游さん陶房
出席者:大人11人 7家族




 毎回建築や住宅についてのサロンを開催してきましたが、今回は少し趣向を変えて焼き物の世界をのぞいてみるサロンを開催しました。島田のお茶の郷に集合して3台の車に分乗、15分ほどで山の中に築かれた細井さんの陶房に到着しました。杉木立の森の中に10年ほど前に作られたという登り窯の説明からして頂きました。松の薪で一昼夜火をくべながら、土と炎、自然や偶然を味方に付けて作品を作られるとのこと。窯の性質や素材、火の周り方を計算して一生懸命焼いても2割ほどしか作品にならないとのこと、大変な創作活動だと思いました。また、近くで土を採取していて、熊に遭遇したお話などみんなびっくり。
 ギャラリーに場所を移して、実際の作品を見ながら志戸呂焼きの歴史的なお話や、ご自身がどうしてこの道にはいったかというお話をしていただきました。志戸呂の土を使って、薪の登り窯で焼くという姿勢を崩さず、誠実にもの作りをされているのが作品から伝わってきます。
 お茶の道具を主に作られているので、お茶をされている方は特に興味深いお話が聞けたのではないかと思います。細井さんのお茶碗でお抹茶をいただきながらとても良い時間が持てました。
 最後に展示してある物を皆さん求められていきました。作り手の思いを聞いて理解が深まり、どの作品もいとおしく思えてきて、みなさん目を輝かせて作品を選んでおられました。
 こちらの手違いで開催日の曜日を間違えていたり、人数を限定したりで少々少なめの参加になってしまいましたが、小人数でのサロンでも密度が高くてとても充実したものになりました。
 今後も少し建築を離れて生活全般に関わる催しもしていけたらと思っています。
(青島)

     

〈感想カードの紹介〉

  1. 志戸呂焼き、初めて拝見した焼き物です。穏やかな表情と誠実に説明して下さるお姿に本当に頭が下がります。それが作品にも現れている気がします。特に七面の焼き物が気に入りました。お体に気をつけてがんばって下さい。
  2. 本日は思いもかけず細井先生のお話が聞けて本当にありがとうございました。私もお茶、お花、書道と勉強してまいりました。今後とも先生の作品にお目にかかれますよう努力いたします。
  3. 器が出来るまでの工程を知ってその魅力がさらに増す思いがいたしました。作家さんの熱い言葉に私も胸が熱くなりました。ありがとうございました。