秋葉山本宮秋葉神社に訪問し、第91回サロンで見学した秋葉山神門の修復現場のその後を見させていただきました。本殿にて正式参拝、ご祈祷していただき、展示室にて奉納された御神刀や、秋葉山風景を描いた東海道五十三次の浮世絵を拝見。
次に天峰建設の平松さん、武田棟梁より神門の解体から現在までの工事の写真と現地で解説していただきました。伝統文化財の修復は100年に1回屋根の葺き替え、300年に1回全解体&修復を行う。建設当時の墨(高さ等の基準。現代まで残っている!)を頼りにできるだけ古材を残すように修復し、修復した材には焼印にて修復年を残すとのこと。また前回の修復で使われた屋根の板金は全て撤去し、改修工事のため伐採した参道の杉の木を利用してこけら葺きにするとの話でした。神門は屋根工事の後、彫刻等の修復を行って2022年の年末に完成するそうです。
普段では見れない迫力ある小屋組のスケールに感嘆しながら、細かいところまで「当時の材料を残す」面白さと難しさを知る事ができ、有意義な時間を過ごせました。「1本の墨」を元に時代を超えて各棟梁が手を入れて修復する、同じ建築に携わる人間としてロマンを感じました。
最後に秋葉神社の皆様、天峰建設の皆様、ご協力ありがとうございました。
<前回サロン案内>